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図書館で読める匂い系文学作品10選…話題のこの一般小説ってBL?

2022/11/12 18:00

ほのかに薫る…コレってBL?



ブロマンスやニアBLなどが好きなBL愛好家の方々の中には、一般小説にほのかなBLを求める方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?

明示されているわけではないけど、なんだか大きな感情を持っているな……という2人を見つけた時のあの感動。何ものにも変え難いですよね。はっきりしてないからいい! と思ってしまう時もあり……複雑な萌え探しはなんとも難しいものです。

匂い系とはなんぞや?


匂い系とは一言で言えば非BLではあるものの作中の描写からほんのりBLの雰囲気を感じられる文学作品のことを指します。

基本的に一般小説として市場に出回っているため、本屋や図書館などの公の場で堂々と読むことが可能です。また、小説の特性上ストーリー性が重要視されているため、作品の世界観に浸りたい方には特に向いていると言えるでしょう!

というわけで、今回は以前ちるちるでユーザーの皆さまから募集した匂い系作品を中心にご紹介していきます。
 

◆目次◆
匂い系その1 『火花』作:又吉直樹
匂い系その2 『白いへび眠る島』作:三浦しをん
匂い系その3 『李歐』作:高村薫
匂い系その4 『聖なる黒夜』作:柴田よしき
匂い系その5 『開かせていただき光栄です』作:皆川博子
匂い系その6 『バスタオル』作:福島次郎
匂い系その7 『婆沙羅』作:山田風太郎
匂い系その8 『さくら、うるわし 左近の桜』作:長野まゆみ
匂い系その9 『聖なる黒夜』作:柴田 よしき
匂い系その10 『潮騒の少年』作:ジョン・フォックス

 


<あらすじ>

売れない芸人の徳永は、天才肌の先輩芸人・神谷と出会い、師と仰ぐ。神谷の伝記を書くことを乞われ、共に過ごす時間が増えるが、やがて二人は別の道を歩むことになる。笑いとは何か、人間とは何かを描ききったデビュー小説。

薫りポイント
2015年には芥川賞を受賞し、世間で大きな話題を呼んだピース又吉さんの小説です。本作は芸人の話ですが、師弟関係がメイン。尊敬、執着、憧憬が入り混じった作品なので、読む人が読めば仄かに薫るかも……? とにかく大きな感情を浴びることができます。記者は発売当初、本作を読みラストに衝撃を受けました。




<あらすじ>

高校最後の夏、悟史が久しぶりに帰省したのは、今も因習が残る拝島だった。十三年ぶりの大祭をひかえ高揚する空気の中、悟史は大人たちの噂を耳にする。言うのもはばかられる怪物『あれ』が出た、と。不思議な胸のざわめきを覚えながら、悟史は「持念兄弟」とよばれる幼なじみの光市とともに『あれ』の正体を探り始めるが―。十八の夏休み、少年が知るのは本当の自由の意味か―。文庫用書き下ろし掌篇、掲載。

薫りポイント
三浦しをん先生と言えば月魚が匂い系小説好きの方々の中では有名なのではないでしょうか。三浦しをん作品では他にもきみはポラリスなどでも同性愛の作品を描いています。本作の『白いへび眠る島』ではタイトルの通り島を舞台にした物語。絶妙な関係を描くことに定評のある三浦しをん先生作品独特の閉塞感に注目です。

田舎の少年達が小さな島の中で繰り広げる物語、儀式、風習など、ファンタジー要素も盛り込まれた読み応えのある一冊です。縁でつながれた男二人を持念兄弟という関係性にする独特の風習を持つ島は、腐女子的にも勘ぐってしまうなにかがあると思いました。記者的には三浦しをん先生他作品のまほろ駅前多田便利軒も匂い系小説としておすすめです。




<あらすじ>
惚れたって言えよ。美貌の殺し屋は言った。その名は李歐。平凡なアルバイト学生だった吉田一彰は、その日、運命に出会った。ともに二十二歳。しかし、二人が見た大陸の夢は遠く厳しく、十五年の月日が二つの魂をひきさいた。『わが手に拳銃を』を下敷きにしてあらたに書き下ろす美しく壮大な青春の物語。(裏表紙より)

薫りポイント

知る人ぞ知る、匂い系BLの中で揺るがずトップに君臨する作品だと言っても過言ではないと思います。美貌の殺し屋李歐と大学生アルバイターの一彰の話です。二人の肉体的関係の描写というよりも、魂や精神のつながりを強く受ける作品です。お互いに二十二歳という若さで出会い、夢を見ます。




<あらすじ>

東日本連合会春日組大幹部の韮崎誠一が殺された。容疑をかけられたのは美しい男妾あがりの企業舎弟…それが十年ぶりに警視庁捜査一課・麻生龍太郎の前に現れた山内練の姿だった。あの気弱なインテリ青年はどこに消えたのか。殺人事件を追う麻生は、幾つもの過去に追いつめられ、暗い闇へと堕ちていく。

薫りポイント
一般小説だというのにかなりのハードさ……! 主人公は刑事。刑務所で地獄のような日々を送る元大学院生との話です。ヤクザに拾われたり、徐々に明らかになっていく因縁、愛憎など、腐女子的にも「おお!」となる設定が盛りだくさんです。闇の腐女子にはたまらないんじゃないでしょうか。ミステリー小説でもあり、ハードボイルド、ヤクザ小説でもある……見所たっぷりの作品です。




<あらすじ>

18世紀ロンドン。外科医ダニエルの解剖教室からあるはずのない屍体が発見された。四肢を切断された少年と顔を潰された男。戸惑うダニエルと弟子たちに治安判事は捜査協力を要請する。だが背後には詩人志望の少年の辿った恐るべき運命が…解剖学が最先端であり偏見にも晒された時代。そんな時代の落とし子たちが可笑しくも哀しい不可能犯罪に挑む、本格ミステリ大賞受賞作。

薫りポイント
ヨーロッパの解剖教室をメインに進むミステリーです。若い男子二人が下宿していたりなど、かなり萌えポイントがあるのではないかと思います。ミステリーとしても面白い作品になっています。

懐かしさを感じる西洋を舞台にした作品で繰り広げられるブロマンスがなんともたまらないのではないでしょうか。タイトルの「開かせていただき光栄です」というのは実際の解剖学にも出てくる文言だそうで、元々は「Dilated to meet you(お目にかかれて光栄です)」の意です。タイトルからしてオシャレ…!


 

<あらすじ>
『同姓愛』という性癖を抱えた兄と弟。近親憎悪から四十年以上も音信不通にあった兄弟の絆を渾身の筆で描く話題作。『バスタオル』併録。


薫りポイント

芥川賞候補にもなった、高校教師と生徒の少年の悲恋を描く知る人ぞ知る短編です。胸が苦しくなるような尊い純愛かと思えば濡れ場の描写も生々しく、さすが最高峰の文学賞ノミネート作品、と感心しつつ滾ります!! 「君と好きな人が100年続きますように……(ハ〇ミズキ風に)」という気持ちになるのですが、教師と生徒という禁断の関係は幸せなばかりではいられず…。ラストで回収されるタイトルの意味が切ないです。
表題作『蝶のかたみ』も、兄弟同士の執着モノというワードにピンときた方にはオススメです!

 


<あらすじ>
鎌倉幕府打倒に失敗し、隠岐へ流される後醍醐天皇、お人よしで涙もろい足利尊氏、冷徹な合理主義者足利直義、好色悪逆に生きる高ノ師直、師泰兄弟…。百獣横行の乱世を、綺羅をかざり、放埓狼藉をきわめ、したたかに、自在に生きぬいた、稀代の婆沙羅大名・佐々木道誉の生涯を描く、絢爛妖美の時代絵巻。

薫りポイント

男女のかなり過激な性描写があり、男同士の交わりのシーンを目当てにしているとなかなか出てこないのですが、そのシーンは圧巻! 主人公は婆沙羅大名の佐々木道誉ですが、終盤にみんな大好き世阿弥くんが登場。義満×世阿弥という公式CPのぶっ飛んだ、しかし美しい濡れ場が描かれます。

書影は本作が収録される昨年発行の『山田風太郎傑作選』ですが、『婆沙羅』のみが収録された単行本や文庫本もありますので、お好きな形式のものをチェックしてみてください♪

 

<あらすじ>
小旅館「左近(さこん)」の長男・桜蔵(さくら)は、母と弟が暮らす家を離れ、父・柾(まさき)の元から大学に通っている。柾の庶子ではあるが特に不自由はなく、柾の本妻である遠子(とおこ)とは、気軽に連れ立って出かけられるほどだ。複雑な家族関係に不満はないが、誰からか継いだ、不可思議な体質は困りものだ。見えないはずのものを見てしまうだけでなく、その者たちに魅入られ、身体をほしいままにされてしまう。それも、集まってくる者たちはいずれも桜蔵を「いい女」と呼んではばからないのだ。
耳を求めさまよう犬、男か女か判然としないマネキン――この世ならぬものたちが桜蔵の身体を求め…。生と性、死の気配が絡み合う珠玉の連作幻想譚。

薫りポイント
匂い系小説の第一人者である長野まゆみ先生の人気シリーズ。左近の桜』『咲くやこの花さくら、うるわし 左近の桜』の3作が出ており、人ならざる者の「女」にされてしまう特殊な体質を持った桜蔵(さくら)という少年の体験がオムニバス形式で繰り広げられます。表紙の桜蔵がTHE美少年ですよね……!

長野まゆみ先生の作品はBLっぽい一般小説を読んでみたい! という方にとにかくオススメ。何より作品数がある! こちらの少年愛だけじゃない! 長野まゆみの描く妖しい青年愛5選の記事などでも何度か取り上げています。
 

 


<あらすじ>
東日本連合会春日組大幹部の韮崎誠一が殺された。容疑をかけられたのは美しい男妾あがりの企業舎弟…それが十年ぶりに警視庁捜査一課・麻生龍太郎の前に現れた山内練の姿だった。あの気弱なインテリ青年はどこに消えたのか。殺人事件を追う麻生は、幾つもの過去に追いつめられ、暗い闇へと堕ちていくーー。

薫りポイント
ちるちるでも既にこちらの「匂い系文学作品5選…話題のこの一般小説ってBL?」の記事で取り上げていますが、警視庁捜査官、裏社会、ヤクザの幹部、その美しき男妾……というように、闇のBLファンが大好物な設定が盛りだくさん
何度か登場する男性同士の濡れ場は、高い文章力で詳細に、官能的に、その交わりが描かれます。濡れ場の表現だけではなく作品の面白さ、深さ、筆力自体が高く評価されている作品です!


 



<あらすじ>
何だって上手くできそうで、何一つ上手くいかない16歳の夏。ニューヨークのハイスクールに通うビリーは倦怠感に苛まれていた。真面目一辺倒の教師達、始終セックスしているアホなクラスメイト。命令と質問しかできない疲れた両親。でも、年上の大学生アルフレッドだけは煌めいて見えた……。夏の匂いと、高まる皮膚感覚の中、同性愛という“至高の関係”を始めた二人の少年を描く。

薫りポイント

こちらはアメリカのロングセラーゲイ文学。思春期の男子の、様々な悩みが赤裸々に描かれる中、年上男子とのアバンチュールにキュンキュンします! エッチシーンはかなりリアルに描かれており期待を裏切りません。

本作のゲイの少年たちを巡る周囲の状況は、1980年代当時のアメリカの実情を反映しており、時には辛くなる描写も。セクシュアルマイノリティーをテーマにした「クィア文学」の入門としても、ぜひ読んでみてください!


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いかがでしたでしょうか。
上記の作品をBLと感じるか否かは人それぞれだと思いますが、ぜひぜひ皆様もほのかに香る匂い系小説の世界を楽しんでみてください。

 
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