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2021/08/22 12:00
あなたの聶懐桑(ニエ・ホワイサン)はどこから? と聞かれたら、筆者の懐桑はアニメ『魔道祖師』3話と答えます。
「え、この主人公とCV.緑川光さん(この頃はまだ名前を覚えきれていなかった)に人懐っこく話しかけているこのはちゃめちゃかわいい子誰!?」と思ったのが最初。
3話の懐桑は、大人しくてお勉強が苦手で、時々ずるもしちゃう。でも、バレる。そんな、自分に甘いような、でも抜けている姿に、憎めないな~といった親戚の子を見守るような感情が思わず生まれてしまいました。物語を通して思わず応援したくなってしまうような魅力を持つ聶懐桑……。
しかし、彼の魅力は表の顔だけでは語りきれないものでした……! 今回はそんな聶懐桑の魅力をネタバレを交えて語っていきたいと思います!
※本記事は、物語の中核となる重大なネタバレ並びにスピンオフ『乱魄』のネタバレを含みます。必ず最後まで作品をご覧になってから閲覧をお願いします。
◆目次◆
1.聶懐桑とは?
2.やんんちゃな少年時代
3.「知らぬ存ぜぬの方」
4.物語後の聶懐桑に思いを馳せて
まとめ
『魔道祖師』を見て、懐桑はこれから出番があるのだろうか? できれば推しをたくさん拝みたい。しかし、立ち位置的に出番が少ないような気がする……。そう思って何気なくネットを検索をしたが最後、懐桑沼に落ちていました。結果、魔道祖師のドラマ版である『陳情令』を借りるためレンタルビデオ店に駆け込むことに。
原作の『魔道祖師』はBL小説ですが、そのドラマ化である『陳情令』は、BLシーンのないブロマンス作品です。 全50話、日本語字幕もあるので見るっきゃない! 主役から、サブキャラまで、様々なタイプのイケメンがよりどりみどり。 目の保養になること間違いなしの作品です。
『陳情令』は架空の古代中国を舞台とした剣が飛び交い、仙術も使う中華ファンタジー。そんな世界の五大世家の1つ清河聶氏の次男坊が聶懐桑です。いつも扇子を持っており、やらなくてもいいことはやらない、武術よりも風雅を愛する男、それが聶懐桑です。
豪傑で周囲からの信頼も厚い兄・聶明玦(ニエ・ミンジュエ)と比べ、弱々しく周囲からもどこか頼りなく思われています。 性格も得意なことも正反対な兄弟が揃う聶氏、隙がないっ!
陳情令 |
この麗しい容姿と少年らしい性格のギャップに心を奪われていました。 年頃の少年らしさ全開で、むしろ、清々しいですね。愛しい。どんなに規則を破っていても、嫌いになれない。 それどころか、もっと彼のことを知りたくなるのです。
そんな懐桑は、座学が終わった後も、やっぱりまっすぐ家には帰りません。 まっすぐ家のある清河に帰ると言っていたはずが、寄り道をしています。 寄り道先で魏無羨にばったり会った時、懐桑は怖い鬼のお面をつけたまま声をかけ、魏無羨を驚かせます。 驚いた魏無羨を見て、懐桑はめちゃめちゃいい笑顔。
そして、「おみそれした」と言い合いながら笑いあう2人。ここ、テストに出ます。
このじゃれ合うようなやりとり、全話みてからもう一度観ると、輝きが増します。 まぶしすぎて、おっと、涙が……。
可愛いやんちゃな少年時代を経て、懐桑を含めた登場人物たちは大人になっていきます。 成長するにつれて、彼らを取り巻く環境や関係性が変わっていってしまうところに共感をしながらも、少し寂しさを感じます。
仲が良かった江澄(ジャン・チョン)や魏無羨とも少年時代のように親しい距離感ではいられなくなります。そして、懐桑の表情もカラッとした笑顔より、口を固く結んだ、厳しい表情や困り顔が増えていきます。 ちなみに、髪型も、前髪のサイドに髪を垂らさなくなり、きりりとして大人びた印象です。
聶懐桑は、怪死を遂げた兄に代わり宗主として押し上げられることになります。宗主という慣れぬ役目を務めながら、彼は兄の死の真相を追究し、やがてそれがある者に仕組まれていたことを突き止めます。
真実を知った彼は、宗主として頼りない人物を演じて「知らぬ存ぜぬの方」などと領民に貶されながら、その陰では兄を死に追いやった者への復讐を計画し始めるのです。
宗主になってから笑顔が減ってしまった懐桑。魏無羨と藍忘機が聶明玦の死が怪しいと話している時だけ、聶懐桑は顔を歪ませます……。しかし、45話の蓮花塢(レンカウ)に向かう舟へ乗り込むシーンで、欧陽(オウヤン)宗主とその息子・子真(ズージェン)が言い合いになった時に思わず噴き出す場面があります。 一瞬でも笑顔が見られて良かったなと思うと同時に、感情を抑えていたのかなとも思うと胸が痛くなります。
物語の最終局面に至るまで、聶懐桑は復習計略の目的も裏で糸を引く自分の正体も周りに一切悟らせないまま復讐を成し遂げ、その手腕は実に見事なものでした。なんと「知らぬ存ぜぬの方」という評判さえ、敵に油断させるための彼の思惑だったのです。
本来は風雅を愛する快活な青年であるはずの彼が、兄の死から程なくして宗主としての責任を負わされ、笑顔よりも困り顔を見せるようになったことだけでも胸が痛いのに、その裏では復讐のために虎視眈々と機会を伺って綿密な計略を進めていたというのですから、まさに天晴れと喝采を送りたくなります。
謀略や争いを好まない聶懐桑がここまでしたのは、一重に兄への敬愛があったからです。
聶懐桑が修行からよく逃げ出して座学でもなかなか合格できないのを厳しく叱る一方で、聶懐桑をいつも悪い者から守り抜いて深く愛してくれた兄・聶明玦。そんな兄弟の深い絆は、ドラマ『陳情令』のスピンオフ作品『乱魄(らんはく)』で大々的に描かれます。
その名場面の一つが、聶懐桑が刀も持たず丸腰で、自分の代わりに谷底に落ちた兄を助けに行くシーンです。
部下の制止を振り切って谷に飛び込み、ようやく兄に巡り合えた谷底で、二人は初めて心の内に秘めていた互いへの想いを語り合うのです。幼い頃を思い出しながら、互いへの理解と信頼をさらに深めた聶兄弟の絆の深さに、思わず涙が溢れます。
そんな『乱魄』、同じくスピンオフの『生魂(せいこん)』は現在、日本の配信サービスでも視聴可能になっています! ぜひご覧あれ!!
生魂 |
乱魄 |
一連の事件が終わった後、懐桑は魏無羨と雲深不知処で再会します。 ここで、魏無羨と懐桑の「おみそれした」のやり取りをまた見ることができるのですが、 全然楽しそうじゃない……!! (涙) 少年時代はあんなに満点の笑顔でからかうように言い合っていたのに、この場面ではお互いの真意をはかっているような面持ちです。 昔と正反対過ぎて泣きそうになります。
泣きそうになりながら、真実を知った時の騙されたような、でも、何とも言えない爽快感に拍手を送りたくなります。 ほんとにびっくりしました! 見事に懐桑の術中に嵌っていた筆者は、蜘蛛の巣に絡まった獲物の気分になりました。
「自分の身の程を知っている。自分のやるべきことはちゃんとやる、自分の望むべきじゃないものには手を出さない。世の中には見切れないほどの美しい景色がある」
各シーンで懐桑はどんな想いでいたのだろう、一人ぼっちになってしまったようにも感じさせる聶懐桑。兄もいなくなってしまった今、懐桑はどのように生きていくのだろうと、思いを馳せますます深みに嵌っていく筆者です。
アニメ『魔道祖師』の聶懐桑もまたいいんですよ~!! キュートもセクシーもどっちかなんて選べない! 少年時代の懐桑は、ハーフアップでお団子にした髪型で、小動物のように人懐っこいとても可愛い少年です。
しかもCV.花江夏樹……!キャスティングした方天才ですか……? そのキュートな少年が髪も伸び、髪型はハーフアップのお団子をリボンでまとめ、セクシーな美丈夫に成長していました。
この成長ぶりに筆者は思わず口を覆い、ため息をつきました。 ありがとうございます、すごく、いい……! そんな懐桑が見られるアニメ「魔道祖師」は現在羨雲編が絶賛放送中なので必見ですよ~!
魔道祖師 |