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平成BL漫画の絵柄遍歴を描いてみた

2022/11/18 18:00

時代と共に移りゆく…BL漫画の絵柄遍歴


今回はBLが大きく広がった時代・「平成」のBLについて考えてみました。特に注目したのは「絵柄」。年代によって、特徴がありますよね。以前Twitterで話題になっていた、少女漫画の絵柄遍歴を見て、これってBLでもあるかも!と思い、調査に基づいた独断と偏見で描いてみました!

◆目次◆
1.平成以前
2.1990年代
3.2000年代
4.2010年代
5.最近増えている絵柄

 

 



まだBLという言葉がなかった昭和時代。耽美・JUNE系と言った言葉で、美少年同士の恋愛を描いた漫画が広まりました。ジャンル的に少女漫画だったこともあり、少女漫画感が強いですね。大きなキラキラの瞳に小さめの口、ウェーブのかかった艶やかな髪などが特徴。身体も華奢で美しい指先が魅力的。美少年が多いです。作風も美しく儚い、どこか背徳的な印象です。この頃の作品の絵柄は顔や体のデフォルメの仕方が絶妙で美しいですよね。西洋への憧れを色濃く感じます。

 



1990年代から、「やおい」や「BL」と言った言葉が浸透し、世に広まってゆきます。顎がシュッとしていて、首や手足が長く、切れ長の目が特徴。黒基調やシルバーアクセ、翼やチェーン、十字架、包帯など、中二心をくすぐるアイテムの登場する作品もよく目にしました。スタイリッシュでクールな印象も受けますね。危うい表情でこちらを向く美青年二人が多いです。どうなっているんだ…!? と思うほどとんがった前髪も時代を感じます。ビジュアル系バンドなどの影響なのでしょうか。中学生のころ、こういった雰囲気の作品に強く惹かれました。

 



2000年代には、さまざまな名作の数々が発表されました。一目見て受け攻めのハッキリわかる描き分け。この頃のBLは、俺様系やスパダリっぽい攻めが多いです。唇が分厚く、面長な攻めと瞳が大きく女性的な受けというテンプレも生まれました。90年代のシュッとした印象に比べると、甘くてハッピーは感じが増えましたね。花の背景や小物が描かれた作品が多い気がします。嫌がりつつほだされちゃう平凡主人公受け可愛い。間違えて買った少年マンガ非公式アンソロジーの主人公がやたら女の子っぽくて戸惑った記憶があります。

 



2010年代は、受け攻め共に細いけれど程よく筋肉がついている、パキッとしたタッチのものが主流。カラーも、フワッとした淡い塗り方よりビビットな差し色を使ったアニメっぽいベタ塗りや厚塗りが増えた気がします。表紙の受け攻めの判断は体格や顔ではなく、ポーズや表情で匂わせる感じが増えました。どっちが受けでどっちが攻めか帯を見ないとわからないものや、一人表紙なんかも増えましたよね!私は2010年代にBLにのめりこんだクチなので、こういう感じの絵をみるとBLだな~と感じます。ハピエンから闇BL、アホエロまで、様々な若手作家さんが台頭し、BLというジャンルがどんどん広がりを見せた2010年代です。




最近、筋肉量が多めで手もがっしりしていて、受けと攻めにあまり体格差がない、等身高めのリアル寄りな絵柄をよく目にしませんか?太めの手首や腹筋など、男性に対するリアルめなフェチを感じる作品が腐女子間で流行っているように思います。顔は美しくてもきちんと男性の特徴を持った体つきで、女の子と見間違える系の受けが少なくなった気もします。また、昭和の少女マンガのようなレトロな絵柄のBLも増えましたよね。時代も絵柄も、流行は繰り返すものなのかもしれません。絵柄ではなく内容でも、身長が高い方が受けだったり、登場人物の年齢層が上がったり、リバもあったりと一昔前の主流とは逆をいく雰囲気の作品が増えていて、更なるBLの進化を感じますね~!

まとめ
たくさんBLを読んでいると、年代によって好まれる絵柄が変化しているのがおもしろいですよね!好みや読んでいる作品で意見は分かれるかもしれませんが、受け攻めで体格や瞳の大きさに差がある時代から段々と両方が男っぽく変わっていくのが印象的でした。

あなたが好きな絵柄の年代はありましたか?次の元号の新時代BLが、どのように変化していくか楽しみですね!


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