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「センチネルバース」って何?令和に来る「バース」はこれだ!!!
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2021/04/03 18:00
皆さんこんにちは! オタクとしての自我が芽生えて早20年、古(いにしえ)のオタク・白米です!! 本サイトの古担当ということで、こじれにこじれた、とっておきのテーマで今回はお送りしたいと思っております。
テーマは「推しキャラグッズを堂々と使える作品ファンが羨ましすぎる古のオタク」です。
長い、長すぎますね。こういうところがオタクなんですよ(謎の半ギレ)。それでもって、その時の状況や心の声をカッコ内にしたためてしまうのも古のオタクの特徴だって辞書に書いてありました。知らんけど。
さて、前置きはこの辺りにしまして、まずは本記事執筆に至った背景を簡単にご説明したいと思います。
◆目次◆
1.非オタの友人がいつの間にか鬼滅ファンになっていた件
2.「オタクは隠したほうがいい」という呪縛
3.オタクという概念の消失?堂々とキャラグッズを使っていいんだ
4.オタクの未来は明るい!胸を張って推しを応援しよう!
これは筆者の知り合いに関する実話です(身バレ防止のため、多少のフェイクを含みます)。まずは簡単に登場人物紹介から。
白米
某少年漫画のBLアンソロを借りて読んだことを機にお腐れ街道まっしぐら。青春時代を漫画・アニメ・V系バンドマンに費やしたため、社会人になってから一般人との会話の嚙み合わなさ加減に絶句したオタク。
Aちゃん
筆者のようなクソモサオタクとは真逆のキラキラ女子。ジブリや新海誠作品などメジャーなアニメ作品を「人から誘われれば」観る程度で、自発的に漁ることはほぼなし。ジャニーズが好き。
「そもそもお前のようなオタクがなぜAのようなキラキラ女子と知り合いなんだ!」というツッコミが入りそうですが、そこを説明すると完全に足がついてしまうので、割愛させてください……。本当に身バレが怖いんです……。
さて、このキラキラ女子Aちゃんがですね、昨年急に『鬼滅の刃』にハマりまして……。そう、あの『鬼滅の刃』です。
『鬼滅の刃』(きめつのやいば)は、吾峠呼世晴による日本の漫画。略称は「鬼滅」。『週刊少年ジャンプ』(集英社)にて2016年11号から2020年24号まで連載された。
大正時代を舞台に主人公が鬼と化した妹を人間に戻す方法を探すために戦う姿を描く和風剣戟奇譚。2021年2月時点でコミックスのシリーズ累計発行部数は電子版を含めて1億5000万部を突破している。2019年にテレビアニメ化された。──Wikipediaより
聞けば、コロナ禍の「おうち時間」の一環でアニメを観始めたことがきっかけだとか。アニメ視聴→原作大人買い→グッズ収集という、思わず「沼落ちフルコンボだドン!」と言いたくなるようなハマりっぷり。昨年末には劇場版を複数回鑑賞したとの報告を受けました。
そして今現在、鬼滅に続いて話題の『呪術廻戦』にもドハマり中とのこと!! 模範解答のようなハマり方に、根っからのオタクである筆者は圧倒されたわけです。
さらに筆者を驚かせたのは、筆者に対してごく自然にアニメの話を振ってくるAちゃんのスタイルです。オタクでない相手(※筆者は隠しているので)にも「どこがおもしろいのか」「誰が推しなのか」を楽しそうに語り、キャラ絵が印刷されたグッズを隠すことなく日常使いする……。
非オタだったAちゃんが沼落ちする様子を見て、古のオタクはシンプルにこう思いました。「ああ、羨ましいな」と。
いわゆる「オタク」の概念が社会で広まったのは1980年代からと言われています。88年~89年に連続幼女誘拐殺人事件が起こると、オタクと性犯罪者を結びつける報道が連日メディアでなされ、これにより「オタクは犯罪者予備軍なんだ」という認識が社会に広まっていきました。
その後、2005年に『電車男』が流行ったことで、若年層を中心にオタクへの印象が少しずつ良い方向へ変わっていきます。とはいえ、オタクに対する偏った認識も未だ根強く残っている状態でした。
少し強めの言い方をしますが、筆者は自身のオタク人生の大半を「オタク趣味は公言するものではない」という認識のもと送ってきました。その根底にあるのは日本社会における「オタク=気持ち悪い」という一部の心ない声だったのです。
僻地の女子校というクローズドな環境で多感な中高時代を過ごした筆者。仲の良い友達はほぼオタクで、そのうち数名とは常にBLの話で盛り上がる。非公式アンソロジーや商業BL作品を貸し借りするという萌えに溢れた毎日を筆者は過ごしました。
因みにオタクだからという理由で差別されることはありませんでしたが、「内輪でひっそりと楽しむもの」という共通意識みたいなものは仲間内であったと記憶しています。さすがに両親にはオタクであることを隠していましたが(笑)。
大学に入ると筆者のなかで「オタク趣味を隠さねば」という意識が急激に強くなります。温室だった女子校とは違い、異性や非オタクと交流していかなければならない……。大学入学とともにバンギャ(V系バンドのファン)活動を本格化させた筆者は「バンギャかつオタクなんて完全にあかんわ。とりあえずオタクは隠そう」と決意したのです。
この姿勢は社会人になってからも続き、筆者がオタクであることを知らない相手に対しては自分からアニメなどの話題を振らない、振られたら「流行ってるよね。気になってるんだ~」程度の言動に留めるなど、非オタクを装うようにしています。
オタクを隠す必要なんてない、誰にも迷惑をかけていないじゃないか。こういった意見が多々あることは承知しています。それでも筆者は「オタクだと言ったらひかれるかもしれない」という恐怖を拭えずにいました。
そんな認識の筆者にとって、友人Aちゃんをはじめとする昨今のアニメブームはまさに青天の霹靂とも言えるものでした。
テレビからは連日アニメの主題歌が流れ、キャラクターとコラボした商品がコンビニやバラエティストアに並ぶ……。普段はアニメに見向きもしないニュースサイトでもトップニュースとして扱われています。
某人気キャラクターのファイルを日常使いするばかりか、「職場のデスクにアクスタ(アクリルスタンド)を飾っている」という話をAちゃんから聞いたときには目玉が飛び出るかと思いました。キャラグッズは基本的に観賞用で、イベントなど明らかにオタクしかいない空間に赴く場合のみ外に持ち出すスタイルの筆者からすれば信じられない光景です。ましてや「らしんばん」という単語を聞くことになるとは……(白目)。
この現象はAちゃんに限った話ではなく、定期的に通っている美容室のアシスタントさんや筆者の妹(オタク)の同僚など、そこかしこで見受けられました。つまり、今やアニメはオタクだけが楽しむものではなく、連続ドラマを見るのと同じように浸透しているということです。
推し作品・推しキャラのグッズを使用することに対して何の抵抗もなく、ごく自然な行為として受容されている……。オタクに対する偏見を目の当たりにしてきた身として、今の風潮は本当に喜ばしいことだと思います。趣味に貴賤などなく、好きなものを堂々と好きだと言える社会になったんだと、昨年からの鬼滅・呪術廻戦ブームを前にして古のオタクはしみじみと実感しております。
このような状況を見て、筆者は最早「オタク」という概念が存在しないようにすら感じました。アイドル、映画、コスメ、車、食べること、写真……こういった趣味と何ら変わりなく、ただただアニメや漫画、ゲームが好き。たったそれだけのことなのかもしれません。
キティちゃんグッズを持っている人を見て「オタクだ」と思う人がいないように(多分)、推しキャラのグッズを身に着けているのが普通の光景となりつつある昨今。近い将来、こじらせオタクの筆者も自分の推しについて堂々と語れるようになるかもしれません。
もちろん、オタクへ嫌悪感を抱く人が存在することも事実ですし、公言するかどうかも個人の自由。けれど、間違いなく言えるのは「好きという感情は誰にも否定できない」ということ。
筆者のようなタイプの方も、「いやいや、私はいつだってオープンよ」という方も、これからも推しを全力で応援していきましょう!!
担当記者:白米盛子 |