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【SK∞考察】ジョーがチェリーについた優しすぎる「嘘」…その尊すぎる理由に全関係性厨が泣いた

2021/05/17 18:00

このエモすぎる関係性はアニメ史上に残すべきだ。ジョー&チェリーの魅力を徹底考察!

 

ジョーは嘘をついている。そしてこの嘘にはジョーとチェリーの関係性の魅力がすべて詰まっている。

2021年冬クールに放送されたアニメ『SK∞ エスケーエイト』。沖縄を舞台に、スケボー大好き少年のレキと海外からやってきたランガが、「S」とよばれるスケートボードの極秘レースを戦う青春友情アニメです。

 

 


そんな『SK∞』の登場人物たちのなかでも、ひと際存在感を放っているコンビがジョーとチェリー。「S」の創設メンバーで幼馴染でありながら、会えば喧嘩ばかりしている犬猿の仲でおなじみですね。

しかしこの2人、個々の人気はもちろんのこと「関係性がエモすぎる……」と放送当初から話題に。

アニメを見れば必ず2人セットで推しができる関係性厨の私。案の定ジョーとチェリーの関係性に魅入られ、アニメ終了後も2人が登場するシーンだけを繰り返し再生しまくりました…。

そして気づいてしまったのです。
ジョーがある「嘘」をついていたことに。そしてそこに隠されたジョーのチェリーへの深すぎる思いに。

そんなわけで本記事では、「ジョーの嘘」に関する考察とともに、ジョーとチェリーの尊すぎる関係性の魅力をたっぷりお届けしてまいります!

 

◆目次◆
1.正反対すぎる!?ジョーとチェリーの魅力
2.愛抱夢との三角関係
3.ジョーがチェリーについた嘘
4.あまりにも尊い…嘘の理由

 

 

まず、2人の関係性について語る前に、ジョーとチェリー個々の魅力についてもご紹介していきたいと思います。


『アニメディア』3月号。左・チェリー、右・ジョー。

色気駄々洩れな伊達男。ジョー(南城虎次郎)

 

ジョーこと南城虎次郎は、普段は自身のイタリアンレストランで腕をふるうシェフ。強靭な肉体を生かした超豪快なパワープレイが魅力のスケーターです。

「最速のシックスパック」という公式キャッチコピーの通り、褐色肌に筋肉ムキムキの色男

いつでも女の子を口説いているような軟派男ですが、クルクル癖っ毛に、たれ目がちな目元、口角がきゅっと上がったアヒル口のようなセクシーな口元という甘いマスク。誰もが「抱かれたい♥」と思ってしまうような大人の色気駄々洩れなキャラクターです。

禁欲的な和服姿がけしからん。Cherry blossom(桜屋敷薫)

 

チェリーことCherry blossomは本名を桜屋敷薫といい、職業はAI書道家です。AI(カーラ)を駆使し計算し尽くされた正確無比なすべりが魅力のスケーター。

頭脳明晰で、アニメ内でも他のスケーターのすべりを分析するシーンが多かったですよね。ピンク色のサラサラストレートロングの髪に、陶器のようなすべすべ色白肌、涼し気なつり目と不機嫌そうな口元。和服を着こなす姿に高潔な美貌に「チェリー様~~♥」と叫びださずにはいられません…!


こうしてまとめてみると、性格も外見も正反対の2人。会えば喧嘩ばかりなのも当然かもしれませんね…(笑)。

とはいえ、チェリーはジョーのイタリアンレストランに入り浸っているし、ジョーはチェリーがSで怪我を負った際には「薫!」と真っ先に駆けつけるし、修学旅行はもちろん、一緒に海外旅行にも何度か行っているようだし……。

普段はいがみ合っていても、幼ななじみとしてずっと一緒にスケートをしてきた2人の間には固い絆が存在しているんですよね。




さてそんな2人とともに極秘のスケートボードレース「S」を創設したのが、愛抱夢こと神道愛之介。学生時代には、ジョーとチェリーとともにスケートを楽しんでいた愛抱夢。
しかし、現在では2人と決別している様子……。

ジョーがついた嘘には、2人と愛抱夢の関係が深く関係しているので、ここで3人の関係性について少しご紹介します。

 

 


大前提として、ジョーもチェリーも今の愛抱夢の様子を心配し、彼を救いたいと思っています。だからこそ2人はそのために愛抱夢に「ビーフ(決闘)」を挑もうとしています。

しかし、その発想に至るまでのジョーとチェリーの考え方には相違点があるのです。

 

ジョーにとっての愛抱夢

 

ジョーは、今の愛抱夢を止めなければならないと思っているようです。

ジョーは第4話のラーメン店でのシーンで、レキとランガに対して
「愛抱夢のせいで何人もケガをしてスケートをやめている」
「危険なスケーターだから愛抱夢と勝負するのはやめろ」
と忠告しています。

さらに、スケートは愛の儀式という愛抱夢の言葉に対しても
「俺にはわからねえよ、やつのことはもう…」と嘆きます。

つまりジョーは、愛抱夢とビーフをすることは危険だとみなしており、あえて自分がビーフを挑むことで彼の暴走を阻止したいと思っているんですね。
それはともに「S」をはじめたからこその一種の責任感なのかもしれません。

 

チェリーにとっての愛抱夢

 

一方、チェリーはただひたすら元の愛抱夢に戻ってほしいと考えているようです。

第5話のあるシーン。街中で本職のAI楷書を披露するチェリーは、「悔悟憤発」という四字熟語を書いています。
意味は失敗したことを後悔して、挽回に努めること。

そしてこう言います。
人はだれしも過ちを犯します。しかし取り戻すことはできるはずです。

これは明らかに愛抱夢のことを指しています。つまりチェリーは、愛抱夢の現状を「過ち」と捉え、今からでもあの頃の愛抱夢に戻ることはできる、戻ってほしいと考えていることがわかります。

チェリーが愛抱夢と戦うのは、チェリーが好きだった愛抱夢を取り戻したいという思いからなのかもしれません。


一見似たように見える2人の愛抱夢への思いには実は根本的な齟齬があるんですね。
ジョーの「嘘」について見ていくことでさらにそのことが浮き彫りになります。

 

 

ジョーがついた嘘とはなんだったのでしょうか? 問題のシーンは第9話にあります。

 

 

 

学生時代スケートを練習していた思い出の場所で、当時を思い起こすジョーとチェリー。仲良くスケートをしていた3人でしたが、ある時を境に愛抱夢は2人とのビーフを拒むようになります。

 

それはなぜだろう、と問うチェリーにジョーはこう答えます。

「俺たちに負けるのが怖いからだろ」

それを聞いたチェリーはなにか考えがある様子で
「あいつはきっと…俺が確かめる」と呟くのです。


この時、ジョーが言った「俺たちに負けるのが怖いからだろ」という言葉。これは明らかに嘘ではないでしょうか?

 

嘘の根拠

 

頭脳明晰なチェリーに対して、脳筋タイプに見えるジョー。しかし、実はジョーは作中で最も鋭い人物であることにお気づきですか?
その証拠に、ジョーは早くから、愛抱夢の抱える問題を言い当てています。

そう、それは愛抱夢の孤独についてです。

第8話のあるシーンでジョーは「今の愛抱夢は1人で滑ってる」と語り、「一人ぼっちにはなるなよ」とレキに忠告しています。また、第9話で「俺たちは一人ぼっちじゃない。そうだろ、薫」と眠るチェリーにつぶやきます。

ジョーは詳しい事情を知らないにも関わらず、愛抱夢の孤独を敏感に感じ取っていたようです。

ここまで愛抱夢を理解している人が、「俺たちに負けるのが怖いからだろ」なんて単純な考えをするでしょうか?

答えはNOです。

ジョーはチェリーが愛抱夢とビーフをするシーンで、チェリーを心配し「気をつけろ」と真剣な顔で忠告しています。
もし本当に「自分たちに負けるのが怖いから愛抱夢がビーフを受けない」のだと本気で思っているなら、こんなに心配はしないのではないでしょうか?

そしてジョーの懸念通り、チェリーは愛抱夢によって病院送りの重傷を負わされてしまうのです……。
こうなることに薄々気づいていながら、なぜジョーは真実をチェリーに告げなかったのでしょうか?

 


ジョーの嘘の理由を解明するためにまず「チェリーが考える愛抱夢が2人とビーフをしない理由」について考えてみます。 

チェリーの考える愛抱夢がビーフを拒む理由

 

ずばり、チェリーは「愛抱夢は自分たちを特別に思っているから傷つけられない」と思っているのです。しかしビーフをすれば2人を傷つけてしまう可能性があるので、ビーフをしないのだ、と。


だからこそ、愛抱夢とビーフを行うシーンでチェリーは「愛抱夢、お前に俺はつぶせない」と言うのです。


そこにはチェリーの「俺たちは特別だ」という思いがあります。思えば第9話のタイトルも「あの時、俺たちは特別だった」ですね。チェリーのこの考え方は、おそらく学生時代のある思い出が原因です。


まだ3人の関係が良好だったころ、圧倒的才能とカリスマ性を持った愛抱夢はチェリーにとって憧れの存在でした。そしてそんな憧れの人が、自分たちにだけそのフードをとって素顔をさらしてくれたのです。「お前たちは特別だ」と言って……。


この思い出はチェリーにとってものすごく印象深い出来事だったのでしょう。今でも、チェリーはこの頃の愛抱夢を夢見て、今の愛抱夢にその面影を求め続けていたのです。

しかし結果は残酷でした。
愛抱夢はチェリーに対しても迷わず暴力的な行為を行い、2人とビーフをしなかったのは「ただつまらないからさ」と言い捨てたのです。

 

チェリーの妄信とジョーの思い


愛抱夢にそう言われたときのチェリーの衝撃はいかほどだったでしょうか?憧れの人で特別な関係だと思っていた人にまったく相手にもされていなかった。自分は特別じゃなかった。

チェリーはきっと薄れいく意識の中で、愛抱夢に殴られた物理的な痛みよりも深い痛みをその心に、感じていたのではないでしょうか。

対するジョーは、愛抱夢の中にもうあの頃の特別だった自分たちは存在していないことを本能的に感じていました。それが理由で彼が自分たちのビーフを受けないことにも気がついていたのでしょう。

あの時「俺たちに負けるのが怖いからだろ」なんて言ったのは、真実を知ればチェリーがどれほど傷つくかわかっていたからではないでしょうか。

愛抱夢に憧れ、特別だったあの頃を宝物のように大事にしているチェリーの純粋な姿を見て、愛抱夢は孤独だ、もう自分たちに興味などない、などとは言えなかったのではないでしょうか。

 

 

ちなみに、このチェリーの愛抱夢への妄信は怪我後も続いています。たとえば第9話Cパートでチェリーが病院を抜け出し、ジョーのレストランを訪れるシーン。

ランガは愛抱夢以上のバケモンかもしれないぞ、というジョーに対してチェリーは、買い被りだ、と反論しているのです。

つまりチェリーは、ランガが愛抱夢に敵うはずがない、と思っているということ。

その後ジョーは「あいつはすごいスケーターだけど幸せじゃないんだろうな」と呟きます。

チェリーがいまだにスケーターとしての愛抱夢を神格化していることがわかります。それに対して、ジョーは冷静に1人の人間として愛抱夢を見つめ、その孤独と苦しみを敏感に感じ取った上で、それが愛抱夢の弱点だと見抜いているのです。

 

 


でもきっと、ジョーはチェリーそういうピュアのところも好ましく思っているのではないでしょうか。
ジョーがついた嘘からは、純粋なチェリーの傷つく顔を見たくない、そんな思いが伝わってきてなりません……。

***

これが私の考察するジョーの嘘とその理由です。

いかがだったでしょうか?

あくまでもこれは、しがない関係性厨の一考察にすぎません。解釈はそれぞれだと思いますので、ここで書いたことが本当かどうかはわかりません。


でも、もしこれが真実だとしたら、尊すぎませんか????


この嘘に、ジョーとチェリーの関係性のすべてが詰まっているような気がして、公式が神としか言いようがない。


繰り返しますが、これは単なる考察で、それ以上でもそれ以下でもありません。しかしこれだけは確かです。


ジョーチェリは尊い。ジョーチェリ Forever……。

 

 

 

担当記者:アンリ54世
BLCDからこの世界に入った、生粋の声優好き。最近はM/M小説を開拓中。

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